原子間力顕微鏡(AFM)のアサイラム リサーチ

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   MFP-1DによるラムダダイジェストDNAの引伸ばし           
 


よく知られたDNAの2本鎖らせん構造は、1953年、ワトソンおよびクリックによって初めて提唱されました1。らせん1回転あたり10.5塩基対という特徴をもつワトソン−クリック構造(B-DNA)は、多くの可能な構造のうちの1つに過ぎません。化学変性剤、pH、温度、および力を含む、多くのファクターがDNAの構造に寄与しています。1996年には、スミスらが、スライドガラスおよび磁気ビーズに付着したB-DNAの鎖を引き伸ばしました。彼らは、65 pNのフォースを印加すると、フォースvs. 距離のカーブの中に特徴的なプラトーが得られることを発見しました。これはDNAの構造的な再配列を反映していると考えられます2。さらに最近ではRief らが、2本鎖(ds)DNAが1本鎖(ss)DNAにほどける転移を観察しました3

この研究分野では、2本鎖ラムダダイジェストDNAのメカニカルな特性を探るために、MFP-1Dが使用されてきました。右の図は同一のDNA分子上で行われた3回の引っ張りを示しています。グラフはラムダダイジェストDNA のB-Sおよび変性転移を表しています。分子を引っ張る過程(赤のトレース)では、DNAはまずB-S転移(プラトー部分)を経て、次により高フォースで1本鎖DNA(ssDNA)へと変性します。分子を引っ張る力を緩めていく過程(青のトレース)では、DNAの2本鎖構造は復元せず、カーブはssDNAを示す単調な自由連結鎖カーブです。トレースは引っ張り速度1m/sで行われました。

データはH. Clausen-Schaumann氏およびR. Krautbauer氏(Gaub Lab, LMU-München )よりご提供いただきました。カンチレバーは、ばね定数12 pN/nmの310µm長、三角型、SiNカンチレバーを使用しました4

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DNAのB-Sおよび変性転移

参考文献

  1. J. D. Watson and F. H. C. Crick, The Structure of DNA. Cold Spring Harbor Symp. Quant. Biol.18, 123 (1953). and J. D. Watson and F. H. C. Crick, Molecular Structure of Nucleic Acids - The Structure of DNA. Nature 171, 737 (1953).
  2. S.B. Smith, Y. Cui and C. Bustamante, Overstretching B-DNA: The Elastic Response of Individual Double-Stranded and Single-Stranded DNA Molecules. Science 271, 759 (1996).
  3. H. Clausen-Schaumann, M. Rief, C. Tolsdorf and H. E. Gaub, Biophysical Journal 78, 1997 (2000).
  4. Park Scientific Microlevers